6つの窓が同じ方向を指した
| 景気の窓 | 結婚式場との相関ρ |
|---|---|
| 新規求人数 | +0.53(期間を3分割しても+0.50/+0.50/+0.64と安定) |
| 製造業の給与 | +0.54 |
| 中小企業の売上見通し | +0.68 |
| 消費者態度指数 | +0.50 |
| 在庫率(不景気で上がる逆指標) | −0.73 |
| VIX(株式市場の恐怖指数) | −0.51(1か月遅れ) |
一つの相関なら偶然もあります。しかし求人・給料・経営者の見通し・消費者の気分・倉庫の在庫・市場の恐怖という別々の測器が、全部同じ向きで結婚式場を指す——これは「景気と結婚式は本当に連れ立って動く」と読むのが自然です。
VIXだけが持つ「時差」
VIXは株式市場が怯えているときに跳ね上がる指数です。これが跳ねた月の翌月、結婚式は減る。式の予約はもっと前に入っているはずなので、減っているのは駆け込みの挙式や日取りの前倒し・後ろ倒しの部分でしょう。市場の不安は、1か月遅れで式場のカレンダーに届く——そんな時差が数字に出ています。
規模感 — 式場のカレンダーはどれくらい動くのか
土台の数字も置いておきます。結婚式場業(経産省の動態統計)の取扱件数は、コロナ前の2018〜19年で月平均およそ6,900件。最も多いのは11月で、2019年11月は11,502件——「いい夫婦の日」の月は平均の1.7倍です。底はコロナの2020年5月の192件(平年の3%)。2024年の平均は約5,300件で、市場そのものが一回り小さくなりました。相関+0.5前後という数字は、この月ごとの波の「かなりの部分が景気の窓と同じ向きに揺れる」という意味で、件数を言い当てる水晶玉ではありません。
暦は「どの日か」を決め、景気は「そもそも挙げるか」を決める
六曜ランキングで見たとおり、式の日取りは今も大安に吸い寄せられています。一方この記事の数字が示すのは、式をそもそも挙げるかどうかが景気に連れて動くこと。つまり結婚式のカレンダーは二層構造です——総量は景気が、日付は暦が決める。財布が緩むと式が増え、増えた式は大安に並ぶ。占いと経済は、式場の予約表の上では隣同士に座っています。
この結果の位置づけ
この結果はまだ確認前の探索段階です。式場の統計が2018年以降しか連続しておらず(84か月)、コロナの激動も含む短い窓での測定です。当サイトの流儀では、こうした候補は将来の新しいデータで答え合わせをするまで「法則」とは呼びません。それでも6つの窓の収束は書き残す価値があると判断しました。外れたら、消えた法則たちの墓場に葬ります。
追記(2026-08-16): 手元の全2,110変数(物価・収入・移動量・死因まで)を1つずつ差し引く検査では、求人→結婚式場の相関を消せる変数は見つかりませんでした(消せたのは式場の売上と件数というお互いの双子だけ)。月の日数・祝日の並びを差し引いても不変です。「景気の窓が式場を指す」こと自体は、いま説明できる範囲では他の何かの影ではありません。